ARC style GALLERY
23坪のふたり暮らしの家
三重県
Concept
今回のお家は60代のご夫婦のための約23坪の平屋です。ご年齢のことも考慮し、脱衣室やトイレは広めにし、また扉は引き戸を中心に計画させて頂きました(こちらのお宅ですが同じ敷地内に母屋がありますので、そちらに仏間がありますこと、またそちらの建物の一部を物置としてご利用頂ける前提の計画になっておりますことも付記させて頂きます)。
印象的な縦方向を強調した外壁デザインをご選択頂いたこともあり、窓はそれに合わせて縦方向を意識した形状とさせて頂いております。また、玄関扉開閉時に直接宅内が見えないように計画させて頂きました(実際には玄関扉本体すら見えません、またこちらの窪みでファサードの印象も随分できたように感じます)。
照明計画もただ照明器具を付ければ良いという話でもなく、何をどうやって照らすのか?また光源の色味や明るめ暗めの嗜好についてお施主様のご意向をきちんと確認したい所です。
今回はリビングは『昼白色が良い』とのリクエストに従った形で施工させて頂いております。
またこちらのお客様宅ではカップボードも扉付きにさせて頂きましたので、キッチン付近もスッキリ見えますね。
どうしても家電が沢山並びがちなカップボード付近、お好みもあるとは思いますが、隠すキッチン収納も検討頂く価値があると思います。
ダイニング横の壁面には各種コントローラーやスイッチが集中してきています。こう言ったコントローラー・スイッチが集中する場所がどの家にもあると思います。
こう言った部分では、『どこに設置するか』ということだけでなく、『どうやって並べると便利か?』『どの高さ関係でまとめるべきか』も熟考が必要になります。
なるべく展開図などで確認の上、最終的には現場で確認したい部分のひとつと言えます。
また寝室を1段上げるのも最近ちょくちょくある施工ですが、この場合ベッドで無くマットレスをご用意頂くだけで寝る場所が出来るというのもひとつ良いですし、ほこりなども気になりにくいように思います。
一般的には寝室自体それほど広い訳でもありませんので、いくら取付位置をずらしても、照明器具を天井に設置し、ベッドに入って頭を枕に置きますと、天井方向に目が向くため、照明の光が目に入り煩わしいこともあると思います。間接照明ですと、目に直接光が入らず安眠を邪魔しないと言えるのではないでしょうか?
いつも思うのですがお施主様のご年齢を問わず、ふたり暮らしの家の場合20坪強くらいで相当なことが実現できるように感じております(趣味のモノの収納が沢山必要などの場合は少し話が変わりますが)。同じように4人暮らしですと30坪強で十分な家になると個人的には思っております(例えば都内のマンションで100㎡以上の占有空間があれば、相当広い方になるのではないでしょうか?)。
そう考えていきますと、一般的な造成団地の土地での平屋の実現は、そんなにハードルは高くないように思って頂いて良いようにも感じる所です。