「値引きしてくれますか?」
家づくりの商談で、この言葉を聞いたことがあるワード。
でも、私はいつも疑問に思います。
なぜ、値引きをすることが前提なのでしょうか。
「今月中に契約していただければ、〇〇万円引きます」
「他社より安くするので、うちでお願いします」
その提案で、本当に自分たちが届けたい住まいの価値は伝わっているのでしょうか。
自信を持ってつくった家。
考え抜いた設計。
こだわって選んだ素材。
現場で丁寧に仕事をしてくれる職人さん。
そのすべてを説明した最後に、契約の決め手として差し出すものが「値引き」。
私は、そこに違和感があります。
もちろん、お客様にとって予算は大切です。
ご予算に合わせて設計や仕様を工夫することは、私たちの大事な仕事です。
ただ、同じ家の金額が、契約するタイミングや交渉によって大きく変わる。
それでは、最初に提示した価格は何だったのか。
値引き交渉をせずに契約してくださったお客様には、どう説明するのか。
その価格に、自分たち自身が納得できているでしょうか。
私たち住宅会社が磨くべきものは、値引きの上手さではないと思います。
裸足で歩いたときに感じる、無垢の床の心地よさ。
毎日目にするたびに嬉しくなる、ドアや洗面のデザイン。
光の入り方、空間のつながり、暮らしやすい動線。
「この家で暮らしたい」
「この会社にお願いしたい」
そう思っていただける住まいをつくり、その理由をきちんと伝えることです。
nattoku住宅でも、自然素材やイタリア建材を取り入れ、自分たちが良いと信じる家づくりを続けてきました。
なぜ、この床を使うのか。
なぜ、このドアを選ぶのか。
それが、お客様の暮らしにどんな喜びを生むのか。
採用するだけでは伝わりません。
私たち自身が理解し、自分の言葉で語り、実物を体感していただく必要があります。
値引きの話になる前に、伝えきれていない価値はないか。
まず、そこを自分たちに問いかけたい。
お客様がお得に購入したいと思うのは、自然なことです。
だからこそ、私たちが「いくら安くなるか」ばかりを契約の理由にしてしまってはいけない。
自分たちの仕事に誇りがあるなら、その価値で選んでいただく努力を、最後までやり切りたいと思います。
ARCstyleの会員様とも、そんな家づくりを広げていきたい。
素材を磨く。設計を磨く。施工を磨く。
そして、その価値を伝える力を磨く。
「安くしてくれたから」ではなく、「あなたの会社の家に住みたいから」。
その一言で選んでいただける住宅会社を、一緒につくっていきましょう。
