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昔の街並みから美しさを考える

週末に昔の街並みが残る馬籠宿、白川郷、高山、妻籠宿と巡ってまいりました。時代劇が好きだったからなのか分かりませんが、中学生のころから京都などの古都好きで、それは今でも変わりません。日本だけでなく、何百年も変わらないヨーロッパの街並みも好きで、そう考えますと「必殺仕置人」や「大江戸捜査網」が好きなことと昔の街並み好きは関係がなさそうです。今回訪れた際に撮った下の写真のような風景や街並みを見ると、私は美しいと感じるのですが、皆さんはいかがでしょうか。

建物一つ一つ切り取って見てみると、それらの集合の街並みとしての美しさ程の感動はなさそうです。姫路城のような立派な城と馬籠宿のどちらが美しいかと問われたら、私個人としては馬籠宿と答えてしまうかもしれません。姫路城が美しくないという意味ではなく(行ったこともありますし素晴らしいと思います)、美しさの種類が違うということなのだろうと思います。姫路城は個としてのそのものの美しさで、街並みは補完し合い完成する美しさとでもいえるかもしれません。ここでいう補完とは、隣家や町全体、そして自然(地形)などへの配慮と同義で、その他者への配慮を感じるから個より強く美しいと感じている気が致します。

華道(池坊)には全体美と部分美という概念があり、全体のたたずまいの美しさと茎や枝の曲がり方など部分的な美しさ、両方があると伝えているそうです。現代において人工物の集合から全体美を感じることは、ほぼ無いのかもしれません。出来れば年に数度は全体美に出会う旅に出かけたいものです。

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