お客様の取材で気づいたこと
ここ数ヶ月、新しいプロジェクト「MADURO STYLE with ソトコト」の取材でお施主様のお宅を月2回は訪問させて頂きます。取材をするたびに、各々のお家からお客様それぞれの想いを感じることができてうれしくなります。
皆さんの中にも、同じように考える方がいるかと思いますが、私は個性を感じない画一的な風景や状況などに違和感をおぼえます。ですので、中高生が自分の制服をアレンジしたくなる感覚や車をいじりたくなる感覚がよくわかります(笑)。
先日、どなたかがあげていた写真(ロイターの記事でした)を見たときに、「コロナウィルス感染が心配される中、満員電車に乗って仕事に向かわなければならなくて本当に皆さん大変だな。早く終息してほしい」という思いが込み上げてきたのですが、それと同時にまったく別な感覚も沸き上がりました。
皆さんがマスクをされていて、また顔の表情が見えないことで、不自然さからくる違和感を覚えたのです。

ちょっとした違いなのかもしれませんが、やはり皆さんのお顔が見えて様々な表情で歩かれている風景が自然だと感じているからでしょう。
取材の話に戻しますと、それぞれのお宅が個性的でお施主様のライフスタイルにあった間取りや設えになっていることに心地よさを感じ、自然と笑みがこぼれてしまうのですが、それは先程の「違和感」を感じた風景とは真逆の、より自然(理想的)な状態だからだと思います。随所にちりばめられたお施主様らしさがまるで料理の隠し味のように爽やかに効いているのです。
今回の取材を通して、注文住宅の良さの一つにお施主様の暮らしが「より自然」になることがある、と気づかされました。社会の中で暮らしていると、その方らしさが蔑ろにされ不自然な事を強要されることが少なからずありますが、ご自宅で過ごす時間はその不自然さから解放され、その方らしく自然であってほしいと思います。