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ふじようちえん視察で感じたこと

昨年に東京都立川市「ふじようちえん」という非常に面白い幼稚園があると聞きまして調べてみたところ、幼稚園の作りが非常に興味深く、年に数回一般公開もしているということでしたので、早速申し込みをしてその日を楽しみに致しておりました。ようやく先日1月25日にその一般公開の日となりましたので、行って参りました。その時に感じたことを皆さんにお伝えしたいと思います。

ようやく先日1月25日にその一般公開の日となりましたので、行って参りました。その時に感じたことを皆さんにお伝えしたいと思います。

設計は手塚建築研究所で、この幼稚園以外にも、幼稚園や保育園を手掛けていまして、富士市にも彼らが手掛けた「むく保育園」があります。ディレクターにはセブンカフェのブランディングなどを手掛けた佐藤可士和さんを起用、施工は竹中工務店です。

この幼稚園の特徴はなんといっても屋上が園庭(運動場)となっていて子供たちの遊び場になっていることです。それもドーナツ型をしているので、回遊するマグロのようにノンストップで走り続ける子供達には申し分のない施設でしょう。

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施設自体には余計な色を使用せず、素材自体の色を基調としたコーディネートとなっていました。それも経年変化したままなので、芝生や木々の緑が嫌味なく映えるようになっていました。諸行無常を子供たちに教えることを意図しているのではと感じさせる設えです。

教室で使用しているものも、かなり年季が入ったものでしたが、手入れが行き届いていてうっすらと艶がでるほど磨かれていました。職員室も各教室と同じく木製の机や床となっており、職員室特有の入りずらさなどは全く感じませんでした。教室の周りはガラスの引戸でとても解放感があり、特に中庭側に開かれている感じを受けました。

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ここまで見ると、木製部分がほとんどように感じられますが、その他モルタル、鉄、ステンレス、タイル、ゴム、等さまざまな素材を感じる場所が所々にありました。ある方から、子供の発育には様々な素材感を感じさせるほうがいいと伺ったことがありますが、まさにそれを意図した造りとなっていました。

今回のふじようちえんでは経年変化を含めた素材感が私達に与える良い影響について改めて考えるきっかけをもらいました。また、閉ざしつつ開かれている空間の心地よさを感じました。これからも子供たちが快適なく空間について造詣を深めていきたいなと思った視察でした。

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